イメージ: Parque_Nacional_Los_Alerces_-_Chubut_-_Argentina_-_panoramio_(2) littletroll [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

南米の新登録世界遺産、ロス・アレルセス国立公園(アルゼンチン)


アルゼンチンにあるロス・アレルセス国立公園は、2017年7月に新たに登録された世界遺産です。
第41回世界遺産委員会(ポーランド・クラクフ)にて、氷河が作り出した自然の多様性やパタゴニアの森林の重要性が評価され、登録が決まりました。

樹齢約2,600年の大木と原生林

ロス・アレルセス国立公園の歴史は古く、創立は1937年。
今回、世界遺産に指定された地域は、バッファーゾーン(緩衝地帯)も含めれば約39万haという広さで、埼玉県がすっぽり入る面積です。
国立公園はパタゴニア北部のアンデス山脈東麓の一角を占め、チリ国境に接しています。
この付近のアンデス山脈は比較的、標高が低いため、チリ側から太平洋の湿気を含んだ空気が入り、年間約3,000mの降水がある多雨地帯となっています。
豊富な水に恵まれ、川や湖、氷河、滝、森林、谷など、変化に富んだ景観が広がります。
固有種や絶滅危惧種の生息地でもあります。

ロス・アレルセス国立公園・フタラウフケン湖
Lago_Futalaufquen By Agus mechi (Own work) [GFDL or CC BY-SA 4.0-3.0-2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

国立公園の名は、アンデス原産の針葉樹であるパタゴニアヒバ(スペイン語でアレルセ)に由来し、アルゼンチン最大のパタゴニアヒバ原生林があることで知られています。
この木は世界で最も樹齢が長い種類の一つで、樹齢1,000年以上のものも多く見られます。
ここロス・アレルセス国立公園には「エル・アブエロ」(おじいちゃん)と呼ばれる、樹齢約2,600年、高さ60mの大木があります。
2,600年前といえば紀元前、我々の時間感覚からは全く想像がつかない世界ですね。

樹齢約2,600年のパタゴニアヒバ
ALERCE_O_LAHUAN_-_Parque_Nacional_Los_Alerces_-_Chubut_-_Argentina_-_panoramio littletroll [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

パタゴニアヒバ
Alerce_Abuelo By Cristian Barahona Miranda (Own work) [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

樹齢約2,600年のパタゴニアヒバ
Alerce_milenario By PatagoniaArgentina (Own work) [GFDL or CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

ロス・アレルセス国立公園の楽しみ方

国立公園の真ん中を南北に流れるアラジャネス川に沿う形で、フタラウフケン湖、リバダビア湖、ベルデ湖、メネンデス湖などいくつもの湖が連なり、川で繋がっています。
園内はボートで移動でき、また川と湖に沿って延びるトレイルを歩くのもお勧めです。
樹齢2,600年の大木はメネンデス湖の奥にあり、まずボートで移動し、下船後に原生林の中のトレイルを歩いて向かいます。

パタゴニアヒバの森
Alerce Andino National Park By Joshua Stone (Own work) [CC BY-SA 3.0 or GFDL], via Wikimedia Commons

トレッキング、自然観察、写真撮影、釣りなど、パタゴニアの手つかずの自然の楽しみ方はさまざまです。
ハイシーズンは現地の夏の12月~2月くらい、夏でも最高気温が25℃前後と涼しいです。

Los Alerces National Park, Esquel – Argentina Gustavo Perretto

アクセスと宿泊

最寄りの都市はチュブ州のエスケルで、ブエノスアイレスからは空路で約2時間30分。
エスケルから国立公園入口までは陸路でおよそ40㎞。
エスケル市内のホテルに滞在し、公園内の主要ポイントは車や船を使って日帰りで観光可能です。

国立公園に泊まってゆっくり楽しみたい方は、公園内にいくつものキャンプ場があります。
シンプルなキャンプから、食事やティーサービスまである「フルサービス」のリゾート風キャンプまで整備されています。
ちなみに国立公園でキャンプができるのはキャンプ場のみに限られています。

周辺の見どころ

ちなみにエスケルは、「ラ・トロチータ」の愛称で知られる観光列車、オールド・パタゴニア・エクスプレスの出発地でもあります。
イギリス人作家、ポール・セルーの著書で紹介され、世界の鉄道ファンに一躍有名になりました。
鉄道は大西洋岸まで繋がる計画でしたが廃線になり、現在では一部が観光列車として復活。
レール幅75㎝の小ぶりの蒸気機関車に引かれ、エスケルからナウエルパンまでの約20kmを3時間かけて、ゆっくりと往復します。
エスケルに連泊し、パタゴニアの田舎の車窓を楽しむ、レトロな列車の旅はいかがでしょうか。

ラ・トロチータ
La Trochita Jorge Gobbi | Flickr


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